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補足説明

精密補綴治療


歯科補綴(ほてつ)とは、口腔外で歯科技工士によって製作される、詰めものや被せもの、入れ歯などのいわゆる人工の“補綴物”によって、むし歯の修復や歯の欠損を補う歯科治療のことをいいます。
口腔内に装着される補綴物、なかでも被せもの(クラウン)は、土台となる歯と精密に適合する必要があります。補綴物の適合精度が悪く、縁の部分の隙間が大きく開いてしまうと、そこに汚れがたまりバクテリアが繁殖する場を与えてしまい、新たなむし歯(2次う蝕)や歯周病の原因となってしまいます。
残念ながら、このような不適合な補綴物が装着されていることにより、新たなむし歯や歯周病を引き起こしているということは、現在の日本の歯科医療において珍しくありません。
一般に保険診療の範囲で行われる方法では、歯と補綴物の間に100マイクロ(100μm : 0.1mm)以上の隙間が生じやすく、この状態ではバクテリアの侵入やセメント材の溶出を食い止めることが難しいことが分かっています。
補綴物の適合精度(歯との隙間)は、理想的には20マイクロ(20μm : 0.02mm)付近まで突き詰める必要があります。バクテリアが繁殖する隙を与えず、むし歯や歯周病が生じにくい状態になります。
そのためには、歯科医師が治療の各ステップを厳密かつ精密に行うこと、機能的で生体親和性が高く審美的にも美しい材料を使用すること、そして十分にトレーニングされた歯科技工士のもとで相応の時間をかけて補綴物が製作されること、などが要求されます。
長谷川歯科医院では、技術力の高い歯科技工士と提携し、高品質な自費補綴物を提供する体制を整えています。このような理由から相応のコストがどうしても発生しますが、その価値をご理解いただける方は、ぜひご依頼ください。
精密根管治療


根管治療とは、歯の内部にある歯髄組織の入る“根管”を処置し、歯根の周りの組織(根尖部歯周組織)に生じた炎症や感染を治す治療です。一般的に「歯の根の治療」や「神経の治療」と呼ばれるものです。
複雑な形をした根管の中に繁殖したバクテリアは、実は肉眼やルーペでは十分に確認することができず、十分な除去が難しいことが知られています。理想的な根管治療を行う際には、治療部位を拡大して明るい視野を確保する必要があり、それを可能にするのが歯科用顕微鏡です。長谷川歯科医院では、精密根管治療を行う際にこの歯科用顕微鏡を使用します。
また、口腔内には700種以上のバクテリアが存在しますが、不適切な治療により歯の内部に入り込んでしまうと、再発するリスクが高まります。このため、精密根管治療の際にはラバーダムと呼ばれる特殊な遮断膜を歯の周囲に被せ、衛生環境を整えることによって再発のリスクを低減しています。
歯周病専門医


長谷川歯科医院には、2名の日本歯周病学会認定歯周病専門医(うち1名は指導医)がおり、歯周病治療に力を入れています。歯周病専門医とは、日本歯周病学会および厚生労働省認定の、歯周病の治療に精通した歯科医師のことです。この専門医資格を取得するためには、以下の条件を満たす必要があります。

・5年以上、指導医のいる歯周病治療の専門研修機関に所属し、研鑽を積む必要がある
・歯周病治療の臨床、研究活動を通じて、既定の単位数を取得する必要がある
・専門医試験(既定の症例数を発表、口頭試問、書類審査)に合格する必要がある

また、本資格は5年ごとの更新が必要で、専門医期間の5年間に相当数の学会および研修会出席、また臨床症例発表を通じて既定単位数を取得する必要があります。そのため、歯周病専門医は常に歯周病に関する最新情報を入手し、高度な専門知識と技術の継続に力を注いでいると言えます。

※日本歯周病学会は、歯周病から国民を守ることを目的として、歯周病学・歯周治療学に関する、学術研究、教育啓発、国際活動、医療・予防活動を行う特定非営利活動法人です。1957年の設立以来、半世紀以上の歴史を有し、2019年現在会員総数は11000名を超える、日本歯科界を代表する学術団体の一つです。
歯周組織再生手術
進行した歯周病では、歯を支える歯槽骨などの“歯周支持組織”が破壊されることにより、結果的に歯の喪失を招きます。歯周病治療の基本は、その原因となるバクテリアを取り除く“原因除去療法”が主体となりますが、それだけでは一度破壊されてしまった歯周組織をもとの状態に戻すことはできません。
歯周組織再生手術とは、この歯周組織を回復させることを目的とした手術です。生体親和性メンブレンを用いたGTR法は2008年から保険導入されており、歯周病治療の選択肢の幅が広がりました。またエナメルマトリックス蛋白製剤であるエムドゲインゲルは、臨床研究での有効性が蓄積し、厚労省承認の信頼性のある治療法として確立しています。
歯周組織再生手術の効果を最大限に引き出すためには、歯周治療学についての深い知識と確かな技術が要求されます。長谷川歯科医院では、歯周病専門医が病態を総合的に診断し、患者さんそれぞれに最も適した治療法を提案します。
コントロールが不十分な糖尿病や、骨粗鬆症のお薬を服用している場合など、また喫煙者の場合は、これらの手術ができないことがあります。
口腔育成
口腔育成の基本概念は、院長の母校の東北大学歯学部で定義された、“患者の身体の成長が終了する20歳頃までに、むし歯、歯周病、不正咬合のない健全な顎口腔系を育成するとともに、その後も生涯にわたって健康な状態を維持できるよう支援する”というものです。
長谷川歯科医院の医院理念に通じるものですが、その理念のもとに当院では、予防歯科、小児歯科、矯正歯科を取り入れ、総合的に治療にあたります。特に矯正治療については、小児の成長の早い段階で成長予測を行い、必要であれば治療介入を行うことによって、将来の矯正治療の負担を減らすことができます。骨格系の問題がある難易度の高い矯正治療については、提携の矯正専門医に依頼をして管理をしていきます。
マウスピース矯正治療
矯正治療のオプションとして、従来のブラケットとワイヤーを使う方法の他に、透明のマウスピースを装着することによって歯並びを整える矯正治療法があります。見た目を損なうことなく矯正治療が行えることが利点です。当院ではストローマングループのクリアコレクトを使用します。
高品質義歯
入れ歯の異物感を少なくする方法として、ベースの部分を金属で製作すると、非常に薄く、装着感、使用感の高い入れ歯を作ることができます。また近年では、軟性弾力素材を用いた金属バネのない入れ歯も活用されています。さまざまなオプションがありますので、ご希望の方は歯科医師までお問い合わせください。
インプラント義歯
総入れ歯がお口の中で安定しない場合に、インプラントを併用して入れ歯を固定することによって、安定して噛む力をしっかりとかけられるようになります。この方法のメリットは、インプラントの本数を少なくすることができる所にあります。従来の入れ歯を利用したい場合や、顎骨量が減少してインプラントを埋入するスペースがとれない場合、また治療費用を抑えたい場合などに選択されます。具体的には下あごの場合が多く、前歯部分に2本の短いインプラントを埋入し、それに入れ歯を固定します。非常に有効な方法であることが分かっており、そのため一部の先進国では、無歯顎(まったく歯の無い状態)の機能回復を目的とした補綴治療において、第一選択として検討されるべきというコンセンサスがあるほどです。
ITIスカラーシップ
ITI(International Team for Implantology)とは、スイス・バーゼルに本部がある、歯科インプラント学ならびに口腔組織再生の専門家らによる国際的な非営利学術組織で、研究、開発および教育を通じて、現在の歯科インプラント学の潮流を形成する世界最大の歯科学術団体の一つです。院長の長谷川昌輝は、ジュネーブ大学留学後にこのITIスカラーシップ制度の奨学金受領生として、北米における歯科インプラント治療の草分け的存在であるカナダ・トロント大学のITI提携施設において、顎顔面高度インプラント治療の専門的トレーニングを受けております。
インプラント治療を成功させるためには、慎重な適応症の選択と厳密な患者管理が必要になります。長谷川歯科医院では、術前に撮影されたCTデータから構築された情報から埋入シミュレーションを行い、手術中の合併症が最小限になるシステムを導入しています。また、残っている歯の歯周病がインプラントに与える影響は少なくありません。そのためインプラント手術前には徹底した歯周病治療を行います。同時にインプラント治療後は、一定の確率で合併症が生じることが分かっており、それを出来る限り予防するために、継続して専門的メインテナンスを受ける必要があります。
 
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